手術現場の麻酔時に求められる看護サポート

麻酔科の看護師は、まず手術前に患者さんの状態を問診することになります。手術を受けられる状態であるかを事前にチェックするためです。もし患者さんがアレルギーを持っている場合は、アレルギーの原因になる薬品や物品を手術室や近辺から排除する必要があります。

同時に、代わりになる物品の準備も事前にしなければなりません。特に手術中は、ガーゼや器具などが皮膚を通さずに直接体に触れるため、アレルギー症状が重篤になりやすい傾向にあります。そのため、アレルギーの有無には、特に注意を払う必要があるのです。

いざ手術前となると、患者さん自身、色々な不安を感じるもの。そういった不安を取り除いてあげるのも、麻酔科の看護師の大切な仕事です。手術の流れを丁寧に説明した後、患者さんの様子をみて、適切な声かけをして安心感を与えましょう。そして手術が終わった後、術後の疼痛コントロールも大事な役割の一つです。痛みを我慢させずに和らげ、早く回復できるようにケアしなければなりません。その際、痛みをわかりやすく管理するための評価スケールを用います。

その評価スケールには、NRSという方法があります。全く痛みのない状態を0、最大限の痛みを10として、患者さんが自分でどのぐらいの痛みを感じているのかを示してもらいます。安静にしている状態で3以上痛いと感じている場合は疼痛管理を行うといった形です。

もう一つ、フェイススケールという方法もあります。6段階の顔の表情が書かれたイラストで、自分の痛みを示してもらうといったものです。小さいお子さんでもわかりやすく、感覚的に痛みを伝えることができる点がメリットです。