周麻酔期看護師になるまでの道のり

周麻酔期看護師として勤務するには、安心・安全な麻酔を患者に提供するためのよりクオリティの高い、知識と技術を学ばなければなりません。そのため、周麻酔期看護師の養成課程としては、大学院修士課程において2年間かけて行われます。

教育では、麻酔科の医師が治療時に何を考えながら対応しているのかを学び、周麻酔期看護師としての自身の役割を学習します。そのため、臨床解剖学生理学、病態理学、臨床薬理学を軸とした教育カリキュラムが組まれています。

実習は麻酔科外来で行われ、手術症例など、麻酔科医の指導医師のもとで学びます。また、救急蘇生及び、臨床麻酔の演習もあります。演習は、臨床研修機器である高機能生体シミュレーターを用いて行われます。

周麻酔期看護学では、2年の教育課程の中で、麻酔に関する幅広い知識を習得します。もちろん、麻酔の看護師としてスペシャリストになるための学習中も、看護師として最新知識の勉強に励む必要があるため、学習のセルフマネジメントが重要になってきます。

なお、周麻酔期看護師の養成課程を有する大学院は、聖路加国際大学が開設した後に、現在では全国で6か所に展開しています。国立では、信州大学大学院や滋賀医科大学、公立では横浜市立大学と奈良県立医科大学があります。また、私立は聖路加国際大学や国際医療福祉大学です。

周麻酔期看護師は、日本国内で認知度が少なく、有資格者も少ない職種といわれています。そのため、麻酔の専門知識を持つ看護師は、各所で重宝されるといっても過言ではないでしょう。麻酔のケアをもっと知りたい方は、ぜひ周麻酔期看護師の職種の概要をチェックしてみてください。